地図
前回に引き続き、“作業中のミス”を減らす方法をご紹介したいと思います。

今日一日の動きを”おさらい”する

前回、“聞いた事をメモを取る”とお話しました。

そしてもう一つの仕事のミスを減らしていくコツは、なるべく家に帰ったら“今日一日をおさらいすること”です。

具体的に説明しますと、例えば今日1日仕事が終わり、そろそろ帰る準備をします。

その時に、今日書き留めたメモを家に持ち帰ります(会社によっては情報漏えいのため禁止されている場合がありますので、上司に許可を取りましょう)。

そして自宅に帰った後、そのメモと、A4のコピー用紙を1枚、筆記用具を用意してください。

そこに、“あなたの働いている職場環境の様子”を上から見下ろしたところを簡単に“落書きの地図”のようでいいので描きます。

そして紙の上に人差し指を置いて、今日1日仕事の始業時間からどう動いてどういう仕事で動いて行ったかというのを指でなぞりながら思い出していてください。
この時に持ち帰ったメモを見直しながらやると、その日行った仕事や上司とのやり取り等を思い出しやすいです。

そして一日の動きを地図の上で思い出し、何か“仕事でうまくいかなかったこと””誰かに怒られてトラブルになったところ””ほめられた事、喜ばれた事、上手くいった事”を小さく丸をつけて、漫画の吹き出しのような感じでどういうミスがあったか、それを紙の隅っこの方に書いておきます。

例えば、今日は工場で組み立ての軽作業をしていたとすると、作業中に一緒に取りつけなければいけない部品を一1つ入れ忘れ検品で不良品となりロスを発生させてしまった…、またはデータ入力等のデスクワーク作業中なら、○○先輩に言われたようにこういった作業で手順を行なったら、今までよりも少し効率がよく仕事を進めることができた…、など良かったところと悪かったところなどを、今日一日であった事を最後の退勤時間までの1日の動きを書いていきます。

そして、改めて今日一日動いたその地図を読み返し、”怒られた場所””うまくいかなかった場所”を、自分が“どういう動き”をしていればミスにならなかったか、怒られずにスムーズに仕事が進められていたか…?という”対策”を時間を遡って考えてみるのです。

そして何らかの解決策が思いついたら、そこに赤いボールペンで「解決策」といった感じで書き足しておき、次の日からはそういう状態になりかけたらその動きをするように心がけます。

こうして”おさらい”する事で、せっかくメモを取って覚えた仕事の理想的な動きを脳と身体に定着させていく…という方法です。